乳腺科診察ー疾患リストー
疾患リスト
乳癌
非浸潤癌
癌細胞が乳管内にとどまっている状態。しこりを形成せず、ゆっくり進行するタイプもある。乳頭分泌や、検診で発見されることが多い。
浸潤癌
癌細胞が乳管を食い破っている状態。周囲の組織を圧排したり、巻き込むようにして進展していく。
パジェット病
乳頭の表皮に癌細胞がみられる。しこりは形成せず、画像にうつりにくい。
炎症性乳癌
頻度は少ないが、進行が非常に速いタイプの乳癌。
しこりを形成せず、リンパ管浸潤を主体とするため、乳腺炎のような皮膚所見を呈する。
乳腺症
女性ホルモン(エストロゲン)の影響で乳腺内に様々な変化を生じる状態。
乳癌との鑑別が難しい場合もある
- のう胞(嚢胞):乳管の一部が閉鎖して、液体の袋が形成されている状態。
自然に消失することもあるが、大きくなるとしこりとして触れる場合もある。
線維腺腫
エストロゲン依存性に発生する良性腫瘤。多発、増大することがある。
増大スピードが速い場合、葉状腫瘍や悪性疾患との鑑別をつけるために組織診をする場合もある。
葉状腫瘍
良性・悪性・中間悪性がある。比較的まれであるが、良性であっても再発を繰り返し、悪性化する場合があるため手術が必要となる。
乳管内乳頭腫
乳管内に発生する腫瘤。血性乳頭分泌の原因となることがある。
高プロラクチン血症
脳下垂体から分泌されるプロラクチンというホルモンが、正常より高くなることで乳頭分泌物を生じる場合がある。
原因は、脳下垂体腫瘍、薬剤の影響、ストレスなどがある。